中学受験をすると決めていたとしても、本番までの数年間に迷いが生じることも多いものです。小学5年生くらいになると学習の内容も難しくなり学習時間が増えたりして、中学受験をやめたいと言いだす子もいたりします。
やめたいと言い出した背景には、その子なりのさまざまな理由があるはずです。3つの大切なポイントを抑えて、親子で乗り越えていきましょう。
子どもが中学受験をやめたいと感じる理由
親が大切にしたいポイント3つ
子どものこれからを親と子で考える機会と捉える
子どもが中学受験をやめたいと感じる主な理由
勉強に対するストレス
だんだんと学習の難易度が上がり、学習量も増えてきます。そのため精神的に辛く感じたり、肉体的にも負担を感じることがあります。

モチベーションの低下
まわりの子は遊んでいるのに自分は塾があったり勉強をしなければならな場面を、必ずと言ってもいいくらい経験することでしょう。それに対して、不満を大きく感じてしまう子もいるものです。毎日勉強をすることに飽きてしまうこともあり、やる気をなくしてしまうこともあるかもしれません。習い事を辞めてしまったり、思うようできないことで、まわりを羨ましく思ったり悔しさを感じることもあります。
挫折感を感じている
成績によるクラス分けやテストの結果などで、優秀な子との差をはっきり感じてしまうことがあります。勉強が難しかったり、成績が上がらなかったりすることでストレスを感じていることがあります。
明確な目標がない
受験勉強を始めたものの、何のために勉強しているのかわからない子もいます。最初は親に言われるがままにやっていても、次第にやる気を失ってしまうことがあります。


そのほかにも、小学校の友達と同じ中学に行きたい、塾での友人関係や先生と合わないことで悩んでいる場合も考えられます。
やめたいと言われた時に親が大切にしたいポイント3つ
子どもの気持ちを受け止める
子どもの気持ちをそのまま受け止めてあげることが、何よりも大切です。特に親が中学受験に熱心であるほど、子どもからやめたいと言葉にするのは勇気のいることでもあります。子どもが話をしやすい雰囲気作りをしましょう。
子どもを責めない
子どもが中学受験をやめたいと感じる理由はそれぞれ違います。どんな理由だとしても感情的にならず、まずは子どもの声に耳を傾けましょう。責めずにやめたいという気持ちを受け止めることで、子どもは安心して気持ちを話すことができます。
やめたい理由を聞く
感じていることを、言葉にして話すことは難しいものです。大人からすると、些細なことだったり言っていることが筋が通っていなくても理詰めにしない。自分自身でもよくわかっていないこともありますし、理由は一つではないかもしれません。話を聞くことで、やめたい理由を一緒に整理していきましょう。
子どものこれからを親子で考える機会と捉える
親と子で見極めるべき点
子どもの気持ち | 今後どうしたいのか 一時的な感情なのか |
心と体の状態 | ストレスの度合いや体調の変化 学習環境に問題はないか |
目標に対する意識 | 明確な目標を持っているか 受験をする理由を理解しているか 親主導になっていないか |
生活リズム | 学習スケジュールに無理がないか 一時的な改善で解決するのか |
話し合いの内容に応じて、学習スケジュールを見直しや、転塾などで学習環境を変えてみたりすることで解決することもあるかもしれません。場合によっては一時的なお休みや中学受験をやめることになったとしても、前向きな判断として捉えて行くことが大切です。実際に、高校受験という新しい目標に向かって切り替えることによって、うまくいった例もたくさんあります。
親と子で一緒にこれからを考える機会
子どもが中学受験をやめたいと言い出す前には、何となく行動や言葉にあらわれていることもあるかもしれません。それでも、実際に「やめたい」と言われると、親も戸惑ってしまうこともあるでしょう。そんな時は、子どもが「やめたい」を発信できたことを前向きに捉え、一旦立ち止まって考えてみることも必要かもしれません。何がお子さんにとってよいのかを、親子で考えていきましょう


中学受験は絶対ではありません。何かを選択するときと同様に、中学受験をやめた場合にメリットデメリットがあります。もし中学受験を辞めることになったとしても、それまでの努力や経験は無駄にはなりません。公立中学に進学し、そこで頑張ることで新たな目標を見つけて頑張ることもできるというポジティブなメッセージを伝えていきたいですね。


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